大和焼肉 結

肉の「歩留まり」って何?枝肉を買っても、実はほとんど食べられないってホント?

今回はちょっとディープなお肉の話。
皆さん、「歩留まり(ぶどまり)」って聞いたことありますか?

「枝肉を買っても、実はあんまり食べられないらしいよ?」
そんな噂の真相に迫りながら、普段は見えにくい“肉の裏側”を、プロの視点でわかりやすく解説していきます。


「歩留まり」って、そもそもなに?

ざっくり言うと、「どれくらいの割合で“実際に食べられるお肉”が取れるか」を示す数字が、歩留まりです。

たとえば100kgの豚を加工して、食べられるお肉が70kgになったら、歩留まりは70%。
この数字が高いほど、原材料を無駄なく使えてる=効率的ってこと。

実はこの歩留まり、品質や価格、ひいては私たちが食べる美味しいお肉にもガッツリ関係しているんです。


「枝肉」から「精肉」になるまで:長い道のり

私たちがスーパーや焼肉店で手にするお肉は、すぐにお店へ並ぶわけではありません。
そこには、いくつもの工程と職人の技術が詰まっているんです。

簡単に流れを整理すると…

  1. 屠畜と解体:命を頂いて、頭や内臓、皮などを取り除く
  2. 枝肉:骨付きの肉(この時点でまだ“食べられる状態”ではない)
  3. 部分肉:ロースやバラなど、大きな部位ごとに分ける
  4. 精肉:筋や脂などを除去し、ようやく私たちの食卓にのぼる状態に

この過程で、骨や脂、筋など“食べられない部分”はどんどん減らされていきます。
だから、枝肉=そのまま全部食べられるわけじゃないんです。


「枝肉のほとんどは食べられない」って本当?

半分ウソで、半分ホント。
全部が全部食べられるわけではありませんが、「ほとんど」ってのは言いすぎかもしれません。

たとえば──

  • 牛の場合:
    生きていたときの体重を100とすると、枝肉は約60〜65%。
    そこから精肉になるのは55〜60%。
    結局、牛一頭から“食べられる”お肉は全体の約33%ほど。
  • 豚の場合:
    枝肉歩留まりは約70%。そこからの精肉化率は約90%。
    牛に比べると、歩留まりはかなり高めです。

こうして数字で見ると、「あれ、思ったより少ない?」と思うかもしれませんが、
これはお肉を美味しく、安全に届けるために不可欠なプロセスなんです。


「結」のお肉は、品質重視

焼肉店『結』では、目利きのプロが厳選した枝肉だけを仕入れています。
そして、熟練の職人が1本ずつ丁寧にカット。骨や余分な脂肪を見極めながら、部位ごとの魅力を最大限に引き出しています。

たとえば、当店自慢の「特選カルビ」や「上ロース」は、
高い歩留まりを実現したからこそ味わえる、精肉の“結晶”。

見た目、食感、旨味。どれをとっても一級品。
ただの“食べられる肉”ではなく、“心に残る肉”を目指して仕上げています。


まとめ:「歩留まり」は、お肉の真価を物語る

歩留まりは、単なる数字ではありません。
それは、お肉が「美味しく」「安心して」食卓に届くまでに、どれだけの技術と手間がかかっているかを示すものです。

不可食部を取り除くことも、こだわり抜かれたカットも、すべては“うまい一口”のために。

これから焼肉を食べるとき、ちょっとだけその“裏側”に思いを馳せてみてください。

そして、ぜひ『結』のこだわりのお肉で、その真価を味わってください。


今後も、お肉にまつわる豆知識やこだわりをたっぷり詰め込んだコラムを発信していきます。