昨今の熟成肉ブーム増加に伴い、熟成肉を扱う焼肉店も増えてきました。熟成肉での焼肉の魅力は、熟成によって肉の旨味や香りが増した肉の、柔らかくジューシーな味わいにあります。
今回はなぜ熟成肉は焼肉に合うのか?解説していきます。
そもそも熟成肉とは?
熟成肉とは、生肉を一定期間、熟成することにより肉の旨味や香りが凝縮され、より美味しくなった肉のことです。
肉の熟成は、主に酵素の働きによるものです。肉の中に含まれる酵素が、タンパク質をアミノ酸に分解することで、肉の旨味となるアミノ酸が増加します。
また、脂身も酸化が進み、ナッツのような香ばしい香りやチーズのような熟成された香りが生まれます。香りも熟成期間や肉の部位によって様々です。
熟成方法には複数あり、主にドライエイジング法とウェットエイジング法、日本の伝統的な熟成法である枝枯らし法が挙げられます。詳細については下記のページにて解説しています。
熟成肉が焼肉に合う3つの理由
熟成肉が焼肉に合う理由について、以下の3つの理由が挙げられます。
1.奥深く豊かな風味
熟成過程で肉に含まれるタンパク質が分解され、旨味成分であるアミノ酸が増加します。これにより、熟成肉は通常の肉よりも深みのあるコクと奥深い味わいを持ち、焼肉のタレとの相性も抜群になります。
また熟成によって程よく水分が抜け、肉の旨みが凝縮されます。そのため、焼いた際の和牛特有の香りと味が一層際立ち、焼肉本来の美味しさを最大限に引き出すことができます。この豊かな旨味が焼肉のタレや熱によってさらに引き出され、深い味わいを生み出します。
2.柔らかくジューシーな食感
熟成によって肉の繊維がほぐれ、肉質が柔らかくなります。そのため、焼いてもパサつかず、ジューシーな食感が楽しめます。
また、熟成によって脂肪の融点が低くなり、火を入れた際に脂肪が溶け出しやすくなります。これにより、口の中でとろけるような食感と芳醇な香りが広がります。
3.香りの変化
熟成肉は、熟成期間や方法によって異なる香りが生まれます。部位や熟成期間によりますが、主にナッツやフルーティーな香り、チーズのような香りになります。
この独特の香りは、肉の香ばしい香りやタレと相性が良く、より奥深い味わいを生み出します。
熟成肉をさらに美味しく食べるためのポイント
熟成肉と焼肉の相性の良さが分かったところで、さらに美味しく食べるためのポイントをご紹介します。
部位…
熟成肉は、部位によって様々な変化が現れます。赤身肉は柔らかく旨味が凝縮され、脂の部分は香り豊かになります。おすすめはリブロースやサーロインなどです。脂身と赤身がバランス良く入った部位を選ぶと、より豊かな味わいが楽しめます。
タレ…
熟成肉の風味を損なわない、シンプルで素材の味を引き出すようなタレを選ぶのがおすすめです。肉本来の旨味を引き出してくれる塩コショウのみの味付けもおすすめです。
大和焼肉 結では、醤油と、玉ねぎベースの和風タレ(大根おろし入り)を独自のレシピで配合した、熟成肉にあうタレもご用意しております。
焼き方…
普通のお肉と同様にお好みの焼き加減で大丈夫です。部位によって様々な焼き加減があります。焼き方はこちらの記事で紹介しています。
まとめ
熟成肉と焼肉は、それぞれが持つ魅力が合わさることで格別な味わいを生み出す、非常に相性の良い組み合わせです。
熟成肉がもつ、深みのある風味、柔らかくジューシーな食感、複雑な香りといった特徴が、肉の香ばしさやタレに非常に良く合います。
これらの要素が複合的に作用することで、熟成肉を使った焼肉は、より豊かな風味と味わいを楽しめます。熟成肉はその製法や熟成期間、部位によって、風味や食感に大きな違いが出ます。様々な熟成肉を試してみることで、自分好みの熟成肉を見つけるのも楽しいかもしれません。
大和焼肉結では、自家製の様々な部位の熟成肉を多数ご用意しております。ぜひ一度、当店自慢の熟成肉をご賞味ください。