山形牛といえば山形県のブランド牛として有名です。山形県のブランド牛といえば米沢牛や尾花沢牛を思い浮かべる方もいらっしゃるでしょう。米沢牛、尾花沢牛ともに山形牛の中に分類されるブランドの一つです。つまり米沢牛や尾花沢牛は、山形牛に含まれる山形県産の和牛のブランドになります。
この記事では山形牛の中でも特に美味しいとされる雌牛と他の牛肉との違いを解説します。
山形牛とは?
山形県の豊かな自然の中で育てられる、黒毛和牛が山形牛です。寒暖の差が大きい山形県では、その寒暖差のおかげで山形牛はゆっくりと体を大きくしていき、繊細な肉質と上質な脂をまといます。そのため山形県内各地で様々な銘柄牛が創出されましたが、山形県では品質規格を統一するために「総称山形牛」として以下の基準を設けています。
- 山形県内において、最も長く肥育・育成された未経産および去勢の黒毛和種。
- 公益社団法人日本食肉格付協会が定める肉質4等級以上のもの。
- ただし、1の条件を満たし、肉質が3等級についても同様に取り扱う。
- 山形県および各行政機関で実施する放射性物質検査において放射性物質が「不検出」であること。
引用元:https://www.yamagata-gyu.org/yamagatagyu
山形県で育った和牛すべてが山形牛と名乗れる訳ではなく、こういった厳格な基準のもと、ブランド牛としての品質規格を保っています。その特徴は肉質のきめ細かさと、赤身に入るサシ(脂)。味だけでなく見た目の美しさも楽しんでもらいたい逸品です。もちろん味の方も絶品であり、深い味わいとまろやかな脂が口の中でとろけ、食味が美味しい牛肉といわれています。
山形牛雌牛がおすすめな理由
山形牛には雄牛(去勢牛)と雌牛(未経産牛)とがありますが、おすすめは雌牛です。雄牛と雌牛では肉質に違いがあり、好みも分かれますが牛肉としての評価を追求していくと行き着く最高点は雌牛になります。雄牛(去勢牛)は幼年のうちに去勢を行うことでサシ(脂)が入りやすくなりますが、それでも雌牛と比較すると筋肉質で、筋ばった食感になります。一方で雌牛(未経産牛)は不飽和脂肪酸が多く含まれており、肉質の細やかさと融点の低い脂肪によって口の中でとろけるような味わいになります。しかし雌牛は雄牛と比べて太らせにくく、飼育も難しいことから多く流通する雄牛の方が広く食されています。そのため山形牛でも雌牛は希少で、特に美味しいと評判です。
他の牛肉との違い
日本では山形牛以外にも、様々なブランド牛が存在します。他のブランド牛との違いを見てみましょう。
松坂牛
三重県松阪市で育てられる「松坂牛」は、世界に知られる和牛ブランドです。以下の条件を全て満たし、出荷されたものが松坂牛と定められます。
- 黒毛和種、未経産の雌牛
- 松阪牛個体識別管理システムに登録されていること
- 松阪牛生産区域(旧22市町村)での肥育期間が最長・最終であること※生後12ヶ月齢までに松阪牛生産区域に導入され、導入後の移動は生産区域内に限る。
引用元:https://www.city.matsusaka.mie.jp/site/matsusakaushi/matsusakaushitowa.html
松坂牛は甘く上品な香り、ヘルシーで良質な脂肪、口の中ですぐにとけてまろやかな食感が特徴です。特に脂肪の融点が他の和牛と比べても低く、舌触りがよくとろけるような食感となり美味しさが強調されます。
神戸肉・神戸ビーフ
但馬牛、神戸肉・神戸ビーフは日本一厳しいと言われている定義があります。但馬牛の中でも、以下の定義を満たした選りすぐりのものだけが神戸肉・神戸ビーフとして認定されます。
「神戸肉・神戸ビーフ」とは、第20条で定義する「但馬牛」のうち、未経産牛・去勢牛であり、枝肉格付等が次の事項に該当するものとする。 尚、神戸肉・神戸ビーフをKOBE BEEF、神戸牛、神戸牛と呼ぶことができる。
引用元:https://www.kobe-niku.jp/contents/about/definition.html
神戸肉・神戸ビーフは肉繊維がきめ細かく上品な甘みのある赤身と、融点の低いサシ(脂)が細かく筋肉の間に入り込み、赤身と脂肪がとけあう風味と香りが特徴です。神戸肉・神戸ビーフの特徴ともいえる細かな霜降りは、長く続く血統により生み出されています。いずれのブランド牛も厳格な基準や品質管理が行われており、味も逸品なものばかりです。山形牛ならではの違いといえば、赤身とサシ(脂)のバランスのとれた美しい見栄えの良さと、程よく織り込まれたサシ(脂)が生み出すとろける食感でしょう。特に山形牛雌牛はサシ(脂)のやわらかくとろける食感が美味しさを引き立てます。
まとめ
今回は山形牛雌牛と他の牛肉との違いについて紹介しました。山形県の豊かな自然の中、夏の暑さや冬の寒さといった厳しい環境を乗り越えて育った山形牛。その中でも雌牛は希少であり、大和焼肉 結では、そんなバランスの取れた焼き肉を美味しくお客様に味わっていただくため、山形牛雌牛を選んでいます。ぜひ一度食べてみてくださいね。